◆第1戦「全ウィード4-9全ブルーム」(19日、横浜)
冷静な右腕が冷静になれなかった。オールウィードは19日、ブルームリーグの座をかけた革命戦に臨み、その初戦に4-9の大敗を喫した。いつもは冷静な天堂真矢投手(レヴュスタ)が3回に4失点を喫すると4回も落ち着きを取り戻せず1.0回6失点と打ち込まれた。
試合は初回、先発のレイヤ投手(バンドリ)が二死2塁のピンチを招くと、ブルーム本塁打女王の東雲龍外野手(ハチナイ)に特大2ランを浴び2点を先制された。
打線は直後の2回、先頭の山吹沙綾内野手(バンドリ)が全ブ先発の楓・J・ヌーベル投手(百合ヶ丘)から右翼ポールを巻くソロアーチを放ちすぐさま1点差に迫ると、3回には全ブ2番手・田中壱投手(百合ヶ丘)から近藤妙子内野手が中堅手の頭を越す適時二塁打を放ち同点に追いついた。さらに二死2塁から戸山香澄外野手も適時打を放ち、3-2と逆転に成功した。
しかし、この逆転で生まれた革命への流れは2番手・天堂の登板で暗転した。天堂は3回、先頭の王雨嘉内野手(百合ヶ丘)に失投を捉えられ同点ソロを浴びると、一死2、3塁から五十嵐響子内野手(美城)、中田奈緒内野手(新越谷)に連続で適時二塁打を浴びて3点のリードを奪われた。
乱調の天堂は回を跨いでも落ち着きを取り戻せない。4回、先頭の王から3連打を浴び無死満塁のピンチを招くと、ここまで2安打の東雲に適時打を許し、交代を告げられた。後続は3番手・エイスリン投手(清澄)が犠飛による1失点のみ抑えたものの、この時点で3-8と5点のビハインドとなった。
ビハインドを背負った打線は4回以降、全ブ投手陣に6回まで山吹の安打1本に抑えられる苦しい展開となった。それでも7回、全ブ4番手・城ヶ崎莉嘉投手(美城)から宮永照外野手(清澄)がソロを放ち1点を返した。しかしその後も打線がつながることはなく、8回に5番手・市ヶ谷有咲投手(バンドリ)が適時打を浴びてトドメの1失点を喫した。
その後9回二死から代打・染谷まこ捕手(清澄)が二塁打を放ったが続く代打・夢大路文内野手(レヴュスタ)が遊ゴロに倒れた。
西住みほ監督は試合後、「おおよそ流れを作るような投球とは言えませんね」と6失点の天堂について断言。「起用責任というところもありますが、起用してあのような結果では2戦目3戦目で使いづらくなります」と話した。打線については、「ビハインドでもしおらしくならないように、土曜日は頑張ってください!」とハッパをかけた。
これにより全ウィードが革命を成功させるためには残り2試合の革命戦を全勝する必要があり、後がなくなった。それでも可能性が残っている限り、決して諦めてはならない。崖っぷちからの“雑草魂”に期待したい。
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