◆第5節「美城BS 9-3新越谷」(29日、京セラ大阪)
“ブリュンヒルデ”が真価を発揮した。美城BSは29日、本節からブルームリーグに昇格した新越谷を本拠地に迎え入れての試合に9-3の完勝を収め、首位の座を守った。5番に座る神崎蘭子外野手が1号2ランを含む5打数4安打、そして自己最多の6打点をマークするなど上位打線が存在感を遺憾なく発揮し、新参者にブルームの洗礼を浴びせた。
先発した“神童”赤城みりあ投手は立ち上がりにいきなり連打を許し無死1、2塁のピンチを背負ったが、続く岡田怜外野手を併殺打に斬ると、中田奈緒内野手を捕邪飛に抑え、無失点で切り抜けた。
打線はその裏、北条加蓮外野手と島村卯月内野手の連打で一死1、2塁の好機を作ると、五十嵐響子内野手が遊飛に倒れるものの、神崎が左翼前にポトリと落とす適時打を放ち1点を先制した。
赤城は3回、一死1、3塁のピンチを招くと中田に適時打を許し、同点に追いつかれた。後続は打ち取ったものの、この日は本調子でなかったためか5回6安打1失点で降板することとなった。
勝ち越したい打線は5回、この日スタメンに復帰した渋谷凛内野手が右安で出塁すると、二死後北条の安打で1、3塁となり、島村、五十嵐、神崎の3連続適時打で3点を勝ち越し、赤城に2勝目の権利をプレゼントした。その後野手として初スタメンのアナスタシア外野手が安打を放ち二死満塁の好機となったが小日向美穂内野手が三振に倒れた。
6回からは2番手・高垣楓投手兼任コーチが登板したが、一死2塁から代打・月映巴内野手に適時二塁打を許すと、二死1、3塁から中村希内野手にも適時打を許し、4-3と1点差に迫られた。
再び突き放したい打線はその裏、神谷奈緒捕手からの3連打で一死満塁の好機を作ると、島村の適時打で5-3とした。続く五十嵐が三振に倒れるも、神崎が新越谷2番手・中山投手から2点適時打を放ち7-3とリードを広げた。
4点リードの8回表、美城ベンチは3番手・小早川紗枝投手が登板したが、2安打で一死1、2塁のピンチを背負った。ここでベンチは小早川を諦め、4番手・城ヶ崎莉嘉投手にスイッチ。城ヶ崎莉は中村を二ゴロに打ち取ると菊坂胡蝶外野手も三振に斬りピンチを脱出した。
打線はその裏、二死2塁の好機を作ると、ここまで4打点の神崎が内角低めの変化球を左翼席まで弾丸ライナーで弾き返す1号2ランを放ち9-3とした。
6点リードの9回は城ヶ崎莉が続投し1安打を許すも無失点に抑え試合を締めた。城ヶ崎莉は4点リードの1、2塁から登板したため、この試合のセーブ投手となった。
姫川友紀監督は試合後、9得点の打線について「蘭子ちゃん様様だよ。上位打線も絶好調の蘭子ちゃんになんとか繋ごうという意識を持って打てていたように見えたね」と絶賛した一方、唯一無安打に終わった小日向については「相当調子悪そうだね。本人と相談して来週(スタメンに)出すか検討するよ」とコメントした。また5回で降板した赤城については、「(失点した)3回くらいからずっと浮かない顔して戻ってきてたから、まずいと思って降ろした」と説明した。
この勝利で美城はこの日での首位陥落を阻止したが、第2試合で2位の百合ヶ丘が勝利したためなおも勝ち点差0の状態だ。次週の直接対決で勝利し、再び引き離しにかかりたい。
Comments