◆第8節「美城BS 5-3新越谷」(19日、京セラ大阪)
華城初の奇策が功を奏した。美城BSは19日、本拠地での新越谷戦に5-3で勝利した。ブルーム初となるDH解除で登板した先発・アナスタシア投手が5回1失点、1安打1得点の活躍を見せると、五十嵐響子、島村卯月両内野手のアベック弾やスタメン復帰の渋谷凛内野手の3安打2打点などで二刀流の今季初勝利を後押しした。
アナスタシアは立ち上がりに安打と死球などでいきなり二死1、2塁のピンチを背負ったが、月映巴内野手を一飛に打ち取り事なきを得た。その後もアナスタシアは粘りの投球でピンチを背負っても要所は抑え4回までゼロを並べた。
アナスタシアを援護したい打線は3回、北条加蓮外野手の二塁打から一死3塁の好機を作ると、好調を買われこの日2番に上がった神谷奈緒捕手が適時打を放ち1点を先制した。続く4回には、アナスタシアと小日向美穂内野手の連打で無死1、3塁とすると、第5節第2日以来3ヶ月半ぶりにスタメンに復帰した渋谷が適時打を放ち1点を加えた。
アナスタシアは勝ち投手の権利がかかった5回に連続で二塁打を浴びて1点を返され、なおも一死1、3塁のピンチを迎えたが、ここまで2四死球を与えていた中田奈緒内野手を三振、月映巴を中飛に打ち取り5回5安打3四死球1失点で勝ち投手の権利を得て降板した。
ここからこの試合は1点ずつを取り合う展開となった。2-1の5回裏に島村が左翼5階席に届く3号ソロを放つと、6回表には2番手・高垣楓兼任コーチが内野ゴロの間に1点を返され、7回裏に五十嵐が8試合ぶりの6号ソロでまた1点を奪うも、8回表に4番手・双葉杏投手が適時打を浴び1点を返された。双葉はその後安打と失策で二死満塁の大ピンチを背負うも、菊坂胡蝶外野手を一ゴロに打ち取った。
リードを広げたい打線はその裏、小日向の二塁打で好機を作ると、またも渋谷が適時二塁打を放ち再び2点差とした。その後二死3塁とするも日野茜外野手が凡退した。
2点リードの9回、あとは守護神・城ヶ崎美嘉投手にお任せ…のはずだったが、城ヶ崎美がいきなり3安打を浴び無死満塁の大ピンチを背負った。それでも城ヶ崎美はここまで2本の二塁打を浴びていた大島留々外野手を一飛、代打・浅井花代子捕手を浅い中飛、山崎珠姫捕手を三振に打ち取り勝利を決めた。
姫川友紀監督は試合後のインタビューで「DH解除、うまく行ってよかったよ」と安堵の表情を見せた。島村、五十嵐のアベック弾については「飛距離も試合展開的にもとても大きな一発だったね」と目を輝かせた。
これで美城は今節の勝ち越しを決め、首位百合ヶ丘との勝ち点差9を維持した。逆転Vへ向けて負けられない戦いはまだまだ続いていく。
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