「美城BS 4-0大洗女子」(29日、ZOZOマリン)
逆境とは斯くも人を強くさせるものか。美城ブレイブスターズは29日、振り分け戦最終戦となる大洗女子戦を4-0の零封勝利で飾り、ブルームリーグ行きの切符をほぼ手中に収めた。15日の試合で百合ヶ丘に大逆転サヨナラ負けを食らいブルーム進出は絶望的という状況に陥っていたが、そこから2試合連続の零封勝利でブルーム進出圏内に入った。
先発の鷹富士茄子投手は初回から3イニング連続で得点圏に走者を背負う苦しい立ち上がりだったが、持ち前の制球力で先制を許さなかった。
先制したい打線だったがこちらも序盤は大洗女子先発・角谷杏投手を攻めきれず3回まで2度の得点機を逸した。それでも4回、一死から高森藍子外野手がこの日2安打目のヒットを放つと、続く神谷奈緒捕手の二塁打で2、3塁の好機を作った。続く小日向美穂内野手は遊飛に倒れるも渋谷凛内野手が三塁手の後方にポトリと落とす適時打を放って2点を先制した。
2点の援護をもらった鷹富士は4回以降立ち直り、6回まで大洗打線をわずか1安打に抑えて先発の役目を果たした。
追加点の欲しい打線は7回、大洗女子2番手・ナカジマ(中嶋麗羅)投手を攻め立てて二死満塁の好機を作ると、ここまで無安打の小日向が右翼横への適時二塁打を放って2点を追加し4-0とした。この日打線は15安打を放ったが、5番の諸星きらり内野手のみ安打がなかった。
援護が4点に増えた鷹富士だったが7回裏、二死後連打を浴びて1、3塁となったところで継投陣に託した。鷹富士は結局6.2回7安打7奪三振無失点の内容だった。マウンドを引き継いだ2番手・高垣楓投手兼任コーチは後続打者を討ち取ってピンチを脱出すると試合終了までマウンドを守り、大洗打線を寄せ付けなかった。
姫川友紀監督は試合後のインタビューに、「これが“逆襲の美城”だよ！これでブルームリーグ決まりかな。これで優勝へ向けて突っ走れるよ、『ボンバー‼︎‼︎』ってね！」と意気揚々と応えた。これにより美城は3勝3敗得失点差+4で振り分け戦を終えた。同じくブルームリーグ進出を争う新越谷は今日の試合前の時点で2勝3敗得失点差-7となっているため、新越谷が百合ヶ丘に12点差以上つけて勝利しなければ美城はブルームリーグ進出が決まる。オープン戦で見せつけた新越谷の圧倒的な打力も今や影を潜めているため、ブルーム最後の椅子は美城で決まりそうだ。
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