「百合ヶ丘2x-1ハチナイ」(3日、横浜)
得意の本拠地でまたも劇的勝利を挙げた。百合ヶ丘は3日、本拠地でのハチナイ戦に2-1のサヨナラ勝利を収めた。先発の楓・J・ヌーベル投手が6回1失点と好投し、継投陣が無失点で耐える中で最終回に打線が奮起し連敗を2で止めた。
ヌーベルは立ち上がり、雨に濡れたマウンドに対応しきれず二死1、3塁のピンチを背負うと、岩城良美外野手に適時打を浴び先制を許した。前回完封のヌーベルはこれが本戦初失点となった。それでも2回以降は完全に立ち直り、降板するまで1人の走者も許さない完璧な投球をしてみせた。6回2安打8奪三振1失点だった。
立ち直るヌーベルを援護したい打線は2回、一死から2安打と四球で満塁の好機を作るも、一柳梨璃捕手と天野天葉外野手が倒れて同点機を逸した。その後はハチナイ投手陣の前に8回まで散発3安打に抑え込まれ、3塁を踏むこともままならなかった。
ヌーベルの後を受け7回に登板した2番手・金箱弥宙投手は三者凡退に抑えたが、8回に登板した3番手・倉又雪陽投手は先頭の朝比奈いろは内野手に出塁を許すと、代走・竹富亜矢外野手に盗塁を許すなど一死3塁のピンチを招いたが、後続を断ち無失点で繋いだ。
倉又からバトンを受けとった4番手・田村那岐投手がハチナイ上位打線をわずか10球で三者凡退に仕留めるとその裏、ハチナイ守護神・塚原雫投手から3連打で一死満塁の好機を作った。一柳は三飛に倒れたものの、続く天野が低めのカーブを中堅前に弾き返し、土壇場で同点に追いついた。その後二死満塁のサヨナラ機で打席に立った王雨嘉内野手が塚原のカーブを再び中堅前に弾き返して三走・出江史房PMを生還させサヨナラ勝利を決めた。
出江PMは試合後のインタビューで、「なんとか連敗を止めることができてよかったです」と胸を撫で下ろした。投手陣については「各人が各人の仕事を全うできていると思います」とした一方で、「今日は勝つことができましたが、優勝を目指すのならもっとチャンスでのバッティングを磨かないといけませんね」と3戦連続2得点以下の打線にハッパをかけた。
これで百合ヶ丘は連敗を2で止め、再び勝ち越しに転じた。次戦は敵地・大阪での美城戦。本戦未勝利の難敵を今度こそ打ち崩すことができるか。
(※PM=プレイングマネージャー)
Comments