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【百合ヶ丘】番匠谷、執念スクイズ! 投手戦制し入れ替え戦回避


「百合ヶ丘3-2ハチナイ」(20日、東京ドーム)


 執念の小技で投手戦を制した。百合ヶ丘は20日、東京ドームでのハチナイ戦に3-2で勝利し、入れ替え戦を回避した。


 先発の白井夢結投手は2回、先頭の東雲龍外野手に安打を許すと岩城良美外野手には二塁打を浴び無死2、3塁のピンチを招く。続く椎名ゆかり捕手は浅い中飛に抑えるも、朝比奈いろは内野手に一塁線を抜ける適時打を浴び2点を失った。その後も度々得点圏に走者を許したが、気迫で本塁を守り、7回8安打2失点で継投陣に託した。


 立ち直った白井を援護したい打線は5回、この日スタメンに復帰した先頭の吉村・Thi・梅内野手が安打を放つと、一死後一柳梨璃捕手が本戦初安打となるヒットで一死1、2塁と好機を作った。この場面で天野天葉外野手がハチナイ先発・天草琴音投手の初球を捉え、左翼横を抜ける適時打を放って1点を返した。さらに6回には、妹島広夢内野手からの連打と四球で無死満塁の大チャンスを作ると吉村が適時打を放ち同点に追いついた。しかしその後の勝ち越し機は内田眞悠理外野手、一柳、天野が倒れ活かすことができなかった。


 同点で迎えた8回、先頭の吉村が出塁すると出江史房PMはなんと自らピンチバンターとして打席に立つ奇策を講じた。この日百合ヶ丘はここまで2度送りバントに失敗している状況であったが、出江PMは2球目でバントを成功させた上、自らも生き無死1、2塁とした。続く一柳が犠打を決め一死2、3塁となると、天野の代打・番匠谷依奈捕手がスクイズを成功させ勝ち越しに成功した。普段勝負強さや長打力を売りにする百合ヶ丘だが、執念のバント攻勢で勝ち越し機を掴み、白井にようやく勝利投手の権利をプレゼントした。


 1点リードの8回裏に登板した2番手・江川樟美投手は一死から3連打を浴びて満塁の大ピンチを招いてしまう。それでも江川は岩城を三振、椎名を一直に抑えリードを守った。9回は守護神・ミリアム投手が“ダンガンストレート”などを織り混ぜて三者凡退に抑えた。


 出江PMは2勝1敗となった第1節を振り返り、「ヌーベルさん、田中さん、白井さんの力あってこその2勝1敗だと思います。以前にも話しましたが、打線の方はもう少し勝負強さとか犠打とかそういうところをきっちりしてほしいですね。一柳さんのバントと番匠谷さんのスクイズは見事だったので、そういうのを見てレベルアップして欲しいものです」とコメントした。


 第2試合で美城BSが7-1の大勝を収めたため、百合ヶ丘は第1節を2位で終え、翌戦は再びハチナイとの対戦となった。第2節は打撃力で投手陣をカバーしてもらいたい。

(※PM=プレイングマネージャー)

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