「百合ヶ丘1-2バンドリ(延長10回)」(21日、横浜)
タイブレークの重圧にまたも守護神が飲まれた。百合ヶ丘は21日、本拠地でのバンドリ戦に臨み、延長戦の末1-2で敗れた。ローテ定着を狙う六角汐里投手が5回1失点と試合を作るも打線が相手先発を捉えきれず延長戦で守護神・ミリアム投手がまたも捕まってしまった。
六角は立ち上がりから一死2塁のピンチを招くと3番・山吹沙綾外野手に先制の適時打を許した。それでも六角は後続を打ち取り最小失点で終えると2回以降は走者を得点圏に置きながらも本塁は守り、5回6安打3奪三振1失点と役目を果たした。
六角を援護したい打線だったが、バンドリ先発・レイヤ投手の独特な軌道に翻弄され5回までわずか4安打に抑えられた。それでも6回、二死1、3塁の好機を作ると、内田眞悠理外野手が同点となる適時打を放った。
同点のまま迎えた9回、本戦ではここまで自責点はないながらも不安定な投球を続けていた4番手・江川樟美投手が一死1、3塁のピンチを招いた。この場面で羽沢つぐみ内野手にスクイズを敢行されるも、高く上がった打球を江川が掴み、帰塁が遅れた三走・氷川日菜外野手を三塁で封殺。冷静な判断でピンチを免れた。打線はその裏、二死1、3塁と一打サヨナラのチャンスを作るも妹島広夢内野手が中飛に打ち取られ延長戦に突入した。
無死1、2塁で始まる延長10回に登板した5番手・ミリアム投手は先頭の山吹を併殺打に打ちとるも、続く奥沢美咲外野手に勝ち越しとなる適時打を浴びた。
打線はその裏、安藤鶴紗外野手の四球でバンドリ守護神・市ヶ谷有咲投手から無死満塁の大チャンスを作るも、ロザリンデ内野手が三飛、吉村・Thi・梅内野手が併殺打に倒れゲームセットとなった。
試合後出江史房PMは報道陣に対し、「(タイブレーク含めて)13残塁ですか。それでは勝てませんね」とコメントした。六角については、「立ち上がりはどうなることかと思いましたが、マウンドでちゃんと修正できていました。(先発ローテは)問題ないと思います」と称えた。一方打線については、「クリーンアップが王さん吉村さんの頑張りを無駄にしていたら点は入りませんよ」とわずか2安打に終わった中軸に注文をつけた。
これで百合ヶ丘は初の連敗となり、得失点差でこそ上回っているが3位・ハチナイとの勝ち点差が無くなってしまった。次戦(ハチナイ戦、横浜)は“完封女王”楓・J・ヌーベル投手の登板が見込まれる。ヌーベルの投球で再び首位・美城の背中を捉えることができるか。
(※PM=プレイングマネージャー)
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