◆第5節「百合ヶ丘5-2美城BS」(5日、京セラ大阪)
ライバルの“マダックス”を受けエースが執念を見せた。百合ヶ丘は5日、ここまで4連敗中の美城との首位攻防戦に5-2で勝利し、対美城本戦初勝利と第2節以来84日ぶりの首位奪還を果たした。本格派右腕・白井夢結投手が自慢の速球で強打の美城をねじ伏せた。
白井は立ち上がり、先頭の日野茜外野手に安打を許し、そこから一死2塁のピンチを招いたが、美城の中軸を打ち取り無失点で切り抜けた。
続く2回は先頭から3連打を浴び無死満塁の大ピンチを背負ったが、ここから白井のギアが上がる。渋谷凛内野手と神谷奈緒捕手を直球で連続三振に斬ると、日野も左飛に打ち取りピンチを脱した。
白井を援護したい打線は4回、先頭の王雨嘉内野手が四球を選ぶと、二死3塁から吉村・Thi・梅内野手が適時打を放ち先制点を取った。6回には3本の安打で一死満塁の好機を作ると、吉村は浅い左飛に倒れるも続く安藤鶴紗外野手が適時打を放ち2点目を奪った。
2回のピンチを切り抜けた白井は3回以降エンジン全開。自慢の速球にカットボールやスライダーなどを織り交ぜ、美城打線を散発4安打に抑え、2塁すら踏ませなかった。結局白井は7.2回104球8安打6奪三振無四球無失点と先発の役目を十分に果たした。
追加点の欲しい打線は8回、美城2番手・双葉杏投手から二川二水内野手の四球と吉村の安打で二死1、3塁を作ると、内田眞悠理外野手が美城3番手・佐久間まゆ投手の代わり端を捉え3-0とした。続く9回には二死2、3塁から妹島広夢内野手にも適時打が飛び出し5-0とリードを広げた。
このまま完勝かと思われた9回裏、回またぎの2番手・江川樟美投手が連打で無死2、3塁のピンチを招くと、神谷に適時二塁打を浴び本戦初失点を喫した。これで3点差となったため、守護神・ミリアム投手が緊急登板。1安打を許すもさらなる失点は許さずゲームセットとなった。
この勝利を受け出江史房PMは試合後、「最後はヒヤヒヤしましたが、なんとか勝ててよかったです」と安堵した。先発の白井については、「2回の(無死満塁の)ピンチを切り抜けたことで、白井さんも一層自信がついたことでしょう。これからさらに強くなると思います」とさらなる活躍を予見した。
これで首位に浮上した百合ヶ丘は次週、本拠地・横浜に新越谷を迎えての前半最終戦を行う。次週も白星で飾り、ブルーム初の節内全勝で首位ターンを決めたいところだ。
(PM:プレイングマネージャー)
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