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【白をツモれ】“援護率0.69” 無援護に泣く愛宕洋が漏らした弱音「正直苦しい」


 またもや無援護に泣かされた。清澄高校は15日の百合ヶ丘戦に1-9の大敗を喫し、今節も負け越して入れ替え戦に向かうことになった。先発の愛宕洋榎投手は曲がりの小さい変化球で打者を打たせ取るいつもの“後引っかけの洋榎”スタイルを貫いたが、この日も援護は2回の竹井久外野手のソロで奪った1点のみ。しかも4回に二死1、2塁から松実玄内野手の失策をきっかけに同点逆転を許した。


 愛宕洋はここまでブルームウィード両方で合計4試合に登板し、24.2回自責点5で防御率は1.82と安定した成績を残しているにも関わらず0勝3敗と勝ちに恵まれない。同じく4試合で防御率3.37の江口セーラ投手や3試合で防御率1.42の松実宥投手がそれぞれ3勝1敗、2勝0敗と勝ち越していることと比べたら愛宕洋の悲運さが分かるだろう。


 なぜここまで愛宕洋は勝てないのか。明確な理由があるとすれば『援護の少なさ』だろう。データ野球の世界には、防御率とほぼ同じ計算式で、9回登板中にどれだけ得点が期待できるのかを導出できる『援護率』という指標が存在する。ここまで挙げた3投手の援護率を計算すると以下のようになる。


    打線攻撃回 援護点 援護率

愛宕洋   26   2   0.69

江 口   28  13   4.18

松実宥   19  10   4.74


江口や松実宥が4点台の援護率である中、愛宕洋はなんと1点を切っている。これは極端に言えば、愛宕洋が9回完封を達成しても勝利投手の権利が期待できないというレベルの無援護ぶりである。これではどんな大投手でも勝ち投手は夢のまた夢である。


 この無援護ぶりについて当の愛宕洋は15日の登板後の独占取材で、「サポーターのみんなが噂したり同情したりしてくれてんのは知ってる。もっと流れ持ってこれるような投球せなあかんっちゅうことやな」と前向きに話しつつも、「せやけど、ここまで援護がないんは正直苦しいて」と珍しく弱音を漏らした。


 清澄打線に問いたい。なぜここまで愛宕洋榎を援護しないのか。確かに本戦で愛宕洋と対決した相手は雪代晶投手(レヴュスタ)、武田詠深投手(新越谷)、白井夢結投手(百合ヶ丘)、六角汐里投手(百合ヶ丘)と粒揃いである。相手が好投手なら打てなくてもいいのか。断じて否、好投手だからこそ打ち崩さんとする気概が必要なはずだ。次回こそは打力で愛宕洋を援護してほしい。


[Tips]

援護率の計算式:援護点×9÷打線攻撃回

打線攻撃回:投手が降板するまでに打線が攻撃できるイニング数。投球回とは異なる。

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