◆「清澄6-3里ヶ浜」(第5節、バンテリン)
◆「清澄5-0神戸」(第6節、バンテリン)
持ち前の勝負強さが大一番で光った。自力でのブルーム進出には2連勝が必要条件となっていた清澄は1月28日、同29日のホーム2連戦に6-3、5-0で連勝し、4勝3敗(アドバンテージ1勝を含む)でブルームリーグ逆転進出を決めた。
第5節の先発は“里ヶ浜キラー”の松実宥投手。敵地での前回対戦では里ヶ浜戦過去最短の5回2失点での降板となったがこの日は立ち上がりから好調。初回を三者凡退に抑えると、3回に三塁打を浴びたものの失点は許さず、6回まで里ヶ浜打線をわずか3安打に封じた。
松実宥を援護したい打線は4回、今季初出場の松実宥の実妹・松実玄内野手が二塁打を放ち好機を作ると、上重漫内野手の安打と船久保浩子内野手の四球で満塁となり、染谷まこ捕手の2点適時打と国広一内野手の適時打で3点を先制した。なお国広はこの適時打がBGリーグ初打点となった。
さらに5回には、昨季悔しいスタメン落ちを経験した主砲・宮永照外野手が3試合ぶりの2号ソロを右翼席中段に放ち4-0とリードを広げた。
6回まで好投していた松実宥は自身2度目の7回のマウンドへ上ったが、東雲龍外野手に二塁打を許すと、二死まで漕ぎ着けるも岩城良美内野手に4号2ランを浴び2点差に迫られた。結局松実宥はこの回を投げきり、7回5安打2失点で勝ち投手の権利を持ったまま継投陣に託した。
追加点の欲しい打線はその裏、二死から宮永照が2打席連続となる3号ソロを右翼5階席まで飛ばすと、松実玄と上重の連打で1、2塁の好機を作った。しかし続く船久保が凡退した。
3点リードの8回は2番手・二条泉投手が登板したが、一死1塁から代打・椎名ゆかり捕手の適時打で1点を返された。それでもその裏、二死1、3塁から途中出場の真瀬由子内野手が今季初安打となる適時打を放ち再び3点差とした。
9回は新守護神・天江衣投手が登板するも2安打で一死1、2塁のピンチを迎えた。一発出れば同点の場面であったが、仙波綾子捕手の二遊間を割ろうとする強い打球を国広二塁手が好捕。二塁塁上の上重遊撃手にバックトス、上重が船久保一塁手に転送し併殺完成で試合終了となった。
勝てばブルーム進出となる最終第6節はエース・原村和投手が先発。無念の4回途中KOとなった前回登板とは打って変わって立ち上がりから安定した投球を見せた。右打者8人を並べる対原村オーダーを敷いた神戸打線に対し3回までパーフェクトに抑えると、4回5回はともに得点圏に走者を許すも後続を断ち、結局6回3安打無失点の内容で先発の役目を果たした。
打線は初回、不調だった高鴨穏乃外野手の安打から一死満塁の好機を作ると、松実玄の内野ゴロと上重の適時打で2点を先制した。その後3回に二死1塁から松実玄が1号2ランを放つと、4回には二死2塁から高鴨が適時打を放ち5-0とした。
7点差以上で勝利すれば1位通過できる状況であったが、以降は6回に一死2、3塁の好機を逸するなど得点することができなかった。
7回からは2番手・龍門渕透華投手が初登板。三者凡退に打ち取ると、続く8回には二死から二塁打を浴びピンチを招くも落ち着いて後続を断った。最終回は3番手・姉帯豊音投手が三者凡退に抑え大逆転でのブルーム進出を成し遂げた。
赤土晴絵監督は第6節試合後のインタビューで、「ギリギリの状態の中でよく頑張ってくれました」とナインを称えた。明後日に控えた開幕戦の1、2軍陣容については、「今の状態で開幕を迎える予定です」と入れ替えを行わないことを宣言した。
これにより清澄は既存振り分け戦2位通過となり、開幕戦は5日、敵地・京セラドーム大阪での大阪美城ブレイブスターズ戦となった。奇しくも昨季の最終戦で大敗を喫した相手と開幕戦で激突する。最終戦の雪辱を果たし、白星発進を決めることができるか注目だ。
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