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【戦車道】2年越しの悲願達成!! ついに華城へ!! 千葉へ!!

 1週間前の革命戦で苦杯を飲んだオール・ウィードで三塁コーチャーを務めた茨城大洗アングラーズ(以下大洗)の西住みほ監督は革命戦後、「完全に力負けでした。革命を望まれていたファンのみなさんには申し訳ありませんでした…」と苦悶の表情を浮かべていた。あれから1週間。その姿は仙台にあった。革命が失敗したことで発生した第3節の入れ替え戦。入れ替え戦はチームとして7度目であった。過去6度は新越谷ブロッサムズ(以下新越谷)の武田詠深投手という壁に阻まれてきた。しかし、今回の相手は今季から野球少女リーグに参戦した宮城ナムコミリオンズ(以下ナムコ)であった。第3節5日目の奇跡が無駄にならないためにも―――――大洗ナインは燃えていた。


 革命戦第2戦の翌日、西住監督の姿は茨城・ノーブルスタジアム水戸(茨城県)にあった。入れ替え戦に臨むことになったチームに合流するためだ。西住監督は練習開始直後に「エルヴィン」の愛称で呼ばれる松本里子投手を監督室に呼んだ。入れ替え戦の先発投手になってほしいと告げるためだ。エース・武部沙織投手でもエース格の磯部典子投手でも敗れなかったブルームの壁―――――同じことをしてもダメだ。そう思ったであろう西住監督の決断であった。ナムコとは完全に初対決。あまりデータがない中、うってつけの選手であった。


 そして迎えた11日の入れ替え戦。大洗の先発は松本、ナムコは予想通りエース・春日未来投手であった。何が何でも先制点がほしい――――1回表、先頭の近藤妙子内野手がフルカウントからの6球目を選んで四球を選ぶと、続く河西忍内野手の打席に近藤が盗塁を決め2塁へ。すると河西がきっちり犠打を決め、1死ながら近藤が3塁へ進んだ。そして3番・佐々木あけび選手が5球目をピッチャー返しのセンター前タイムリーヒットを放ち、1点を先制した。


 1点を先制してもらった松本は1回裏、高坂海美外野手をショートゴロに打ち取ると、真壁瑞希内野手をライトフライ、福田のり子外野手をショートゴロに抑え三者凡退に抑えてみせた。


 2回以降は春日も立ち直り、3回に佐々木の安打が出た以外はマウンドを降りる7回途中まで全くヒットが生まれなくなった。それでも松本はナムコ打線を7回までで散発の3安打に抑え得点を許さなかった。


 試合が大きく動いたのは8回表、大洗打線がナムコの2番手投手・松田亜里沙投手に襲いかかる。先頭打者の近藤がヒットで出塁すると、河西の打席時に近藤がこの試合2個目の盗塁を決めた。河西はすかさずこの試合2個目の送りバントを決め、1死3塁とし1回表と全く同じ形を作った。続く佐々木の打球はファーストゴロとなるが、ナムコ一塁手・島原エレナ内野手がホームへ送球するも近藤がホームを陥れ貴重な1点を追加した。さらに続く4番・五十鈴華内野手が放た打球はレフトスタンドへ。試合を決定づける2ランホームランで4-0となり、大洗ベンチが狂喜乱舞した。


 それでもナムコがすぐ意地をみせた。ここまで無失点に抑えていた松本からナムコの箱崎星梨花外野手がレフトスタンドへ飛び込むソロホームランを打たれ1点を返された。この一打でお役御免となった松本は2番手投手・鈴木貴子投手にマウンドを譲った。すると鈴木は後続の3人を三者凡退に抑え、ナムコの反撃ムードを断った。


 そして3点リードのまま9回裏へ。マウンドにはシーズン1のセーブクィーンの丸山紗希投手が立った。先頭の真壁を見逃し三振に切って取ると、福田をファーストゴロに切って取り2死となる。あと1死で悲願のブルームリーグへ――――島原のライトフライを金春希美外野手が捕球すると、大洗ナインが一斉に丸山のもとへ駆け込んだ。7度目の挑戦にして悲願のブルームリーグ入りを果たした瞬間であった。西住監督の目には涙が。長く苦しい戦いが続いてきただけに思わず感情が高ぶったのだろう。


 ヒーローインタビューは松本。投球内容をみれば当然の人選であろう。松本は「自分にとっては野球を始めて一番の投球だったと思う。その投球が大事な試合でできてよかった。卒業した先輩たちも喜んでくれると思う」とコメントした。第1節終了後、卒業によって退団となった3年生6選手に捧げる一勝であった。


 監督室前には西住監督が。「この1か月はいろいろありすぎて頭が追いつきません…。神戸(ライトニングス)さんに負けて入れ替え戦はダメかなと思ってから、入れ替え戦に出られることになって。それでも革命戦で負けて頭がぐちゃぐちゃになりました。1年前の振り分け戦に負けてからブルームリーグ入りだけを目指していました。本当に本当に良かったです…」そうコメントを残して監督室に姿を消した。


 晴れて「華城」ブルームリーグ入りとなった大洗の初戦は25日、ホームZOZOマリンスタジアムでの大阪美城ブレイブスターズ戦に決まった。1年前の振り分け戦では2連敗を喫しているだけにリベンジといきたいところだ。大洗の本当の戦いはここから始まる――――。


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