【ハチナイ】永井力投も報われず3連敗… 同点機2度潰した有原に将「有原さんが頑張らないと」

◆第7節「ハチナイ2-4美城BS」(7日、甲子園)

　好機であと一本が出ない。ハチナイは7日、甲子園杯の初戦となる美城BS戦に2-4で敗れ、前節から3連敗となった。エースの永井加奈子投手が5回まで被安打1に抑える好投を見せたが6回に先制を許し、その後7回と9回に一打同点の好機を作ったが有原翼内野手が活かせなかった。

　先発の永井は初回に神崎蘭子外野手に二塁打を浴び二死3塁のピンチを招いたが、五十嵐響子内野手を三振に打ち取り先制のピンチを脱した。その後は永井らしい投球で5回まで一人の走者も許さず、5回を無失点で投げ抜いた。

　永井を援護したい打線だったが、美城先発・鷹富士茄子投手の前に4回まで完全に沈黙。援護どころか走者すら出せなかった。5回に一死から岩城良美外野手が安打を放ちこの試合初めて出塁したが、続く有原が初球で遊ゴロ併殺に倒れた。

　永井は6回、先頭の神谷奈緒捕手に二塁打を許すと、二死3塁から神崎に適時打を浴び先制を許したところで降板した。永井の後を受けた2番手・柊琴葉投手だったが、新田美波外野手にいきなり四球を与えると、続く五十嵐に三塁線を破られ2点目を失った。これにより永井は5.1回2失点の内容となった。

　先制された打線は直後の7回、先頭の新田美奈子内野手が二塁打で出塁すると、代打・鈴木和香捕手の犠打で一死3塁とし、勝負強い朝比奈いろは内野手が適時打を放って1点差に迫り、鷹富士を降板させた。その後美城2番手・城ヶ崎莉嘉投手から二死1、2塁と一打同点の場面を作ったが、有原が三ゴロに倒れ同点機を逸した。

　柊は3イニングス目の8回に二死2塁のピンチを招くと、新田美波に適時二塁打を許したところで降板した。さらに3番手・天草琴音投手も代わり端、五十嵐に適時二塁打を許し1-4とされた。

　追いつきたい打線は9回、代打・初瀬麻里安内野手の安打を足がかりに、美城守護神・城ヶ崎美嘉投手から一死1、2塁の好機を作ると、東雲龍内野手が適時二塁打を放ち1点を返した。なおも一死2、3塁と一打同点の好機となったが、岩城は捕邪飛、有原は左飛に倒れ試合終了となった。

　掛橋桃子監督は試合後、同点機を2度潰した有原について「有原さんが頑張らないとチームが上昇気流に乗れないわけですから、チャンスでのバッティングというのをもう少し意識して打席に入ってほしいです」とゲキを飛ばした。

　これでハチナイは前の節から3連敗となり、第1試合で勝利した百合ヶ丘とは勝ち点差21と大きく水を開けられた。これにより、仮にハチナイがこの後2連敗しかつ百合ヶ丘が2連勝した場合ハチナイは勝ち点差での単独優勝がなくなる。気付けば崖っぷちのハチナイだがここで諦めてはいけない。次戦の“伝統の一戦”で何とか勝利をつかみ、反攻の礎としてもらいたい。