「ハチナイ3-2美城BS」(6日、東京ドーム)
美城の追い上げにベンチもサポーターも肝を冷やした。ハチナイは6日、ブルームリーグ本戦の開幕となる美城ブレイブスターズ戦に3-2で勝利した。東雲龍外野手のホームランや先発・永井加奈子投手の好投などで3-0の完勝ムードだったが守護神・塚原雫投手が逆転寸前まで打たれた。
永井は立ち上がりの一死2塁を凌ぐと、その後は新球種のチェンジアップを効果的に操り、三振を量産した。しかし4回、二死2、3塁のピンチを作ると小日向美穂内野手の打席で低めの直球を仙波綾子捕手が捕逸したが、三走・新田美波外野手を好カバーで刺してピンチを脱出した。その後は8回先頭の渋谷凛内野手に安打を許すまで投げ続け、7.0回7安打7奪三振無失点の好投を見せた。
永井を援護したい打線は5回までに3度の得点機を逸したが6回、二死から主砲・東雲が内角低めの直球を左翼席まで弾き返すソロアーチで1点を先制し、美城先発・赤城みりあ投手を降板させた。
8回、無死1塁で登板した2番手・近藤咲投手はその後二死2、3塁のピンチを迎えたが、後続を断ち切り苦境を脱した。
打線はその裏、回またぎの美城2番手・佐久間まゆ投手から一死2塁の好機を作って阿佐田あおい内野手の適時打で追加点を挙げると、3番手・高垣楓投手からは東雲が2打点目の適時打を放ち3-0とリードを広げた。
あとは守護神・塚原にお任せ、だったのだがその塚原は二死2塁から緒方智絵里内野手に適時打を浴びると、連打で二死満塁とされた。一打逆転の大ピンチで迎えた北条加蓮外野手にはまさかの押し出し死球。3-2と1点差に詰められた。それでも同点までは許さず永井の、そしてチームの白星は守られた。
試合後掛橋桃子監督はインタビューで「最後まで気を抜くなってことですね。勝って反省できたのが救いです」と安堵の表情でコメントした。翌週は同じグループAから勝ち上がったバンドリとの一戦となる。一節三戦、一敗即命取りの過酷なブルームリーグを彼女らはいかに立ち回るのであろうか。
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