◆第7節「ハチナイ4x-3百合ヶ丘」(21日、甲子園)
聖地の夜空に2発の夢花火だ！ハチナイは21日、甲子園杯最終戦となる百合ヶ丘戦に4-3でサヨナラ勝利を収めた。これでハチナイは連敗を4で止め、対百合ヶ丘の連敗も6で止めた。最終盤までリードを許したが、9回裏に岩城良美、野崎夕姫両外野手のソロ2発で逆転した。
打線は2回、一死から本庄千景外野手の二塁打で好機を作ると、河北智恵内野手の2試合連続となる適時二塁打で1点を先制した。
今季初先発の九十九伽奈投手は3回、一死から2安打と野選で満塁のピンチを招くと、吉村・Thi・梅内野手の内野ゴロの間に同点に追いつかれ、続く安藤鶴紗外野手の適時打で1-2と勝ち越しを許した。
それでも打線はその裏、中野綾香外野手の二塁打から一死3塁の同点機を作ると、東雲龍内野手の犠飛で同点に追いついた。
しかし九十九は直後の4回、一死1、2塁のピンチを招いたところで降板した。後を受けた2番手・秋乃小麦投手が代わり端、王雨嘉内野手に適時打を浴び勝ち越しを許した。九十九は3.1回7安打3失点と結果を出すことはできなかった。
それでも5回以降は秋乃、7回は直江太結投手、8回からは近藤咲投手の継投が百合ヶ丘打線を粘りの投球で9回まで無失点に抑え流れを渡さなかった。
投手陣の粘りに応えたい打線だったが、4回以降3度の同点機を作りながらも8回まで無得点に抑えられた。
このまま試合が終わるかと思われた9回裏、途中出場の先頭打者・岩城が百合ヶ丘守護神・ミリアム投手の落ち切らないスプリットを弾き返すと打球は浜風を切り裂き右翼席へ。起死回生の3号ソロとなり連敗中の重い空気を振り払った。
さらに一死から打席に立った野崎が初球のストレートを弾き返すと、これも浜風を切り裂きバックスクリーン右側へ着弾。2つの連敗に“サヨナラ”を告げる飛距離146メートルの大アーチに選手もサポーターも歓喜した。
掛橋桃子監督は試合後、嬉し涙を浮かべながら会見場に現れ、「ドラマみたいな展開でしたね。選手みんなが一丸となって掴んだ勝利だと思います」と涙ながらに選手をたたえた。
もしこの試合を落としていれば首位・百合ヶ丘との勝ち点差は24となり優勝は絶望的な状況となっていたが、その百合ヶ丘を逆転で下したことで勝ち点差は18となり逆転Vへの望みを次節へ繋いだ。シーズンも終盤に突入し、1勝がより重くなる。チーム一丸となって逆転Vを目指してもらいたい。
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