「ハチナイ1-4清澄高校」(10日、バンテリン)
投打で“お得意様”に逆襲された。ハチナイは10日、敵地・バンテリンドームナゴヤでの清澄高校戦に1-4で敗れ、今節の負け越しが決まった。先発の倉敷舞子投手は得意のカーブを弾き返され、打線は清澄の技巧派・松実宥投手の変化球に翻弄された。
打線は初回、松実宥の立ち上がりを責めて二死1、3塁の好機を作ったが、先週先制打の岩城良美外野手が三直に倒れ先制できなかった。
倉敷はその裏、一死からカーブを痛打され2、3塁のピンチを招いたが後続を打ち取り無失点で立ち上がった。その後の倉敷はカーブと直球を徐々に織り交ぜながら2、3回を1安打に抑えた。
倉敷を援護したい打線は4回、先頭の岩城が二塁打を放つと椎名ゆかり捕手の犠打で3塁に進み先制機を作った。この好機で勝負強い朝比奈いろは内野手が中前への適時打を放ち、先制点を奪った。さらに続く仙波綾子捕手の安打で一死1、2塁の好機としたが、後続が倒れ追加点はならなかった。
援護をもらった倉敷は4回以降急変した。3回まで効果的に使えていた直球の割合が急激に下がり、初回と同じカーブで押し切るスタイルに戻った。4回こそ二死1、3塁を抑えて難を逃れたものの5回、カーブを清澄打線に対応され一死満塁のピンチを招くと、竹井久外野手にもカーブを捉えられて同点とされ、続く宮永照外野手には外角のカーブを見切られ押し出し四球を与えてしまった。
さらに6回、安打と四球で一死1、2塁のピンチを招くと、ここまで3安打を許していた清水谷龍華外野手にまたもやカーブを痛打され2点適時打を浴びた。倉敷はここで降板となり、5.2回11安打4失点の内容となった。
2番手で登板した逢坂ここ投手は得意のハイパープリティボールを低めに集めて試合終了までの2.1回を3安打無失点でまとめ、復調をアピールした。
3点ビハインドとなった打線は9回、清澄守護神・石戸霞投手から朝比奈と仙波の連打で一死1、2塁の好機を作ったが、中野綾香外野手が併殺打に倒れ、ゲームセットとなった。
掛橋桃子監督は試合後のインタビューで、「どうして中盤にいきなりカーブを多投したのでしょうか」とバッテリーの配球に疑問を呈した。9安打ながら1得点に終わった打線については、「得点圏での打撃や走塁の意識を改革していかないといけませんね」と話した。
これでハチナイは連敗となり、今節未勝利のまま帰京することになった。借金は2に膨れ、最下位・清澄との勝ち点差は6に縮まった。次週の第3節最終日は、ここまで2連勝中と得意の美城を再び本拠地で迎え撃つ。今節も美城に勝利し、今度こそ上昇気流に乗ってもらいたい。
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