【ハチナイ】まさか近藤が… “魔の8回”に5失点逆転負けで自力V消滅&対百合ヶ丘負け越し決定

◆第6節「ハチナイ4-8百合ヶ丘」(24日、東京ドーム)

　ここまで無傷だったセットアッパーが奇襲に遭った。ハチナイは24日、本拠地での百合ヶ丘戦に4-8で敗れた。7回に宮崎上がりの宇喜多茜外野手の待望の初アーチで勝ち越しに成功するも、直後の8回に近藤咲投手が打ち込まれた。

　先発の直江太結投手は2回、二死3塁のピンチを招くと、天野天葉外野手と二川二水内野手に適時打を浴び2点を先制された。

打線はその裏、本塁打と打点でトップに立つ東雲龍外野手がバックスクリーン直撃の特大9号ソロを放ち1点を返した。

　しかしこの日の直江はテンポが悪かった。直後の3回、安打、四球、送りバントで一死2、3塁のピンチをつくり、内田眞悠理外野手の内野ゴロの間に1点を失った。後続は断ったものの直江は次の4回で降板となった。

　追いつきたい打線は4回裏、朝比奈いろは内野手と有原翼内野手の安打で二死1、2塁のチャンスを作ると、椎名ゆかり捕手が右翼フェンス直撃の適時二塁打を放ち2人が生還。同点に追いついた。

　同点の5回からは、今節無失点投球が続く秋乃小麦投手が登板。2回を1安打無失点に抑えると、7回に登板した3番手・九十九伽奈投手も1回を完璧に抑えた。

　勝ち越したい打線はその裏、今冬宮崎合同キャンプに参加した宇喜多茜外野手が二死から看板直撃の勝ち越し1号ソロを放ち4-3と遂にリードを奪った。

　このリードを何としても守りたいブルペンは8回、予定通り4番手・近藤咲投手をマウンドに送った。近藤は試合前までの防御率が0.00とまさに鉄壁のリリーバーであったが、その近藤に“白い悪魔”が襲いかかる。

　近藤は吉村・Thi・梅内野手、安藤鶴紗外野手にいきなり連打を浴び無死1、2塁のピンチを招くと、二死まで漕ぎ着けるも真島百由捕手の適時打で同点、天野の適時打で逆転を許した。ここでベンチはたまらず5番手・天草琴音投手を登板させるも、二死満塁から二川に走者一掃の適時二塁打を浴びこの回一挙5失点となった。後続は6番手・河北智恵投手が打ち取ったもののまさに“魔の8回”となった。

　反撃したい打線は9回、一死から新田美奈子内野手と宇喜多の連打で1、3塁の好機を作るも、ここまで3安打の朝比奈いろは内野手が投ゴロ併殺に終わった。

　まさかの敗戦に掛橋桃子監督も「そうですか…。次こそは勝てるように頑張ります」と言葉少なだったが、東雲と宇喜多のソロについては「2人とも素晴らしい一発でした。次も期待しています」と短いながら称賛の言葉を送った。

　これでハチナイは対百合ヶ丘6連敗となり、今季百合ヶ丘戦負け越しが確定した。さらに百合ヶ丘との勝ち点差は18となりハチナイの自力優勝が消滅した。優勝の可能性は残されているが、優勝争いからは脱落した形だ。